いつまでも心の中に
[2020.04.15]
まだ少し冷たい朝の空気を肌に感じ
戴いた花々に水をあげながら今日の命に感謝する
ずっと前からやりたいことがあり
少し自分の心の中に時間を見つけることが出来た週末
やっと
会いたかった女性のもとを訪れることができた
写真の彼女に微笑み返し
お仏壇に手を合わせる
「ごめんね」と「ありがとう」を心の中で繰り返した
『あの時、本当に入院させてよかったのか今でも後悔しています。
本人はもっと、家に居たかったのではないか…
もう少し家に居させてあげられる時間があったのではないか、と…』
彼女(妻)が他界して3年
自分の中に残る後悔を忘れようと
ひたすら仕事に打ち込む日々の様子を涙しながら
お話しくださったご主人様と娘様
余命1か月といわれていた彼女
でも
3か月もの時間を自宅で過ごすことができた
病と闘う彼女と彼女の心に
寄り添ってくださったご家族さま
希望を叶えてくださったご家族さま
それでも今なお
ご主人様の心の奥に潜む悲しみは測り知れない
彼女と過ごした時間を懐かしみ
時間はあっという間に過ぎていった
『 忘れようとしてました
考えないようにして
ひたすら働いて
でも…
忘れたらあかんね
あんなに頑張ってたんやから 』
受け入れようとされる
ご主人様の深いおもいを感じ取った
涙を流すことは心の浄化
お金では解決できないこと
グリーフケアの大切さを改めて噛みしめた
彼女はいつまでの家族の心の中で生きている
いつまでも心の中に
看護師
本井 万寿美